ベントナイト
今回は堀削技術についての記事です。
地質調査の堀削で大半は「泥水掘り(でいすいぼり)」を行います。
「泥水掘り」とは泥水を循環させて堀削することです。
「泥水」とは、主に"ベントナイト"という鉱物を溶かした水です。
なぜ"ベントナイト"を溶かした水を循環させて掘るのか。
"ベントナイト"とは主に
1.火山ガラスや斜長石に富む流紋岩〜安山岩質の凝灰岩や角礫凝灰岩
2.弱アルカリ性〜アルカリ性の環境下
3.マグネシウムやカルシウムなどの塩基性陽イオンが豊富
4.地下水等の流動が少ない
5.以上の条件が揃って風化し粘土鉱物化した"モンモリロナイト"
6.その"モンモリロナイト"を主成分とする岩石が"ベントナイト"
です。
主成分であるモンモリロナイトは水が加わると膨潤します。
堀削孔に水を注入すると、その水は孔より外(地中)へ水が逃げます。
ベントナイト水を注入すれば孔より外へ水が逃げようとしますが、地中に逃げる際に砂や礫などの隙間で"ベントナイト"の成分(モンモリロナイト)が引っかかり堀削孔に薄い泥膜ができます。
泥膜ができると孔より外へ水が逃げないので、調査孔が崩れず、掘り屑が地上に排出され、堀削を進めることができます。
これは地質調査だけでなく、井戸掘りにも応用が効きます。
井戸の場合は堀削径が大きいため、ベントナイト水を注入する量が多いので、ミキサーにベントナイトの粉末を入れ水で溶かします。
地質調査の場合はミキサーを使用する場合は発電機等の電源が必要になるので、基本的にスコップなどで手動で溶かして利用します。

ベントナイトの粉に水を含ませペースト状にして、ここに水を足してベントナイトが溶けた水を注入します。
ちなみに良質のベントナイトが取れる鉱山が山形県にあります。
日本全国の多くの地質調査士が利用しています。
ベントナイトができる環境は本当に希少な環境でないと生成されません。そんな希少な地に住んでいることを考えると地質的にこの山形県は興味深いことを感じます。

